日々

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これから朝の弁当が届く三時まで二時間ばかし時間ができる。 正直、松屋の相手はしんどい。 以前勤めていた会社はあーだった、こーだった。 時代が悪かっただけで、俺の首を切った会社はもっと赤字が出る、とかまだ大学二年の哲平には、社会に負けた犬、にしか聞こえず、だった。 奥さんや子供に逃げられた事だけは言わない。 コイツの人生相談の分のプラスの時給が欲しいくらいだ、と店長に言いたいが、あえて自分の方が大人だ、と我慢した。 哲平はレジ裏の事務所に入り、監視モニターを前に先ほど入った最新のバルカンを読みふけった。 松屋はこのコンビニでは哲平より新米。 松屋は渋々自分より偉そうな哲平の態度が時折感に障っていたが、最近常連のホストに態度が悪い!と因縁をつけられた時に助けられ、頭が上がらない。 なぜ社会であれだけ働いた俺がこんなコンビニで学生に顎で使われなきゃならないんだ! 松屋は抜け始めた頭のてっぺんをグリグリと親指でマッサージしながら落ち着かせてレジを打った。
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