捜査の糸口

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亀山「はいっ、わかりました。夜分遅くにすみません。」 <ガチャ ツーツーツー> 神戸「これで656人が確認済み、334人が未確認ですね。」 杉下「次は僕がかけましょう。」 杉下が番号をダイヤルする。 <プルプルプル> 桐丘「はい、桐丘です。」 杉下「夜分遅くにすみません。警視庁特命係の杉下と申します。」 桐丘「警察…。何の御用でしょうか?」 スピーカーで聞いている亀山、神戸にも相手が動揺しているのがわかった。 杉下「桐丘さん、あなたは半年前、雑誌のキャンペーンで包丁を購入されていますね?」 桐丘「はい。」 杉下「その包丁、今もお宅にありますか?」 桐丘「あの包丁は捨てました。」 杉下「捨てた?なぜですか?」 桐丘「そんなこと、貴方には関係ないでしょ!失礼します!」 <ガチャン!> 亀山「『私が犯人です。』と言ったようなもんですね。」 神戸「かなり動揺していましたからね。」 杉下「しかし、判断を急いではいけません。」 結局1000人全員に電話をかけて確認したが、『包丁がない。』と言ったのは桐丘という女性だけだった。
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