(1) 始まり

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病院に向う車の中、ずっと沈黙だった。 「芽唯ちゃん、着いたわよっ!」 声をかけられ顔をあげると病院があった。 私は急いで車を降りた。 中に入ったものの、どこに行けばいいのか分からず脚を止めてしまった。 私がつっ立っているとおばちゃんが受付に行き、部屋を聞いてくれていた。 「芽唯ちゃん、103号室だって!」 言われた途端、走り出していた。 頭には103号室という文字しか浮かんでいなかった。 「…あった」 私は震える手でドアを開けた。 ‐
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