想い人

4/11
前へ
/652ページ
次へ
―*― 大学の中にあるカフェであたしは友人の聖華とコーヒーを注文した。 聖華はあたしに優しい表情を向けた。 「愛来、大丈夫?辛かった?」 あたしよりも長く少し茶色がかったストレートの髪、栗色の大きな瞳。 優しくて姐御肌で、でもお笑い担当の聖華はあたしが大好きな友人の一人。 「うん。辛かった…。榊原先輩は本当に素敵で頼りがいがあって…優しくて…爽やかで……好きだった」 「でも、Loveじゃなかった?」 聖華の問い掛けに小さくコクンと頷いた。 「恋じゃ…なかった。Likeの方の意味で好きだった」 .
/652ページ

最初のコメントを投稿しよう!

557人が本棚に入れています
本棚に追加