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莉子には母親が居ない。莉子が未だ８歳の頃、男を作り出て行ってしまった
“イイ子にして待ってて”と言い結局母親は帰って来なかったと聞いている
だから確証の無い“待ってて”を俺は言えなかった……
母親と死別した俺でも気が狂う程泣いて、きっと莉子の中では母親を待っているんだと思う
もしかしたら俺を待っているんじゃないかと１％の望みは、ある
だが、もし今莉子にイイ男が……旦那が居たら俺は完全に諦めるしかないのだろうか……
諦めれるのか正直分からない
ずっと決めていた。莉子に再会した時は２度と離さないと―――
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