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久しぶりに見た莉子は、やっぱり痩せてしまっていて自惚れかもしれないが俺と居た頃と違う笑みになっている
何かに怯えているのは気のせいか……
俺がアノ時の最後「自分の足で立て」と言った冷たい言葉が苦しめているのだろうか……
一生懸命に頑張って受かった保育士、子供に向ける莉子の笑顔は本当に綺麗で癒されると思ったのは間違いない事実
だけど俺だけに笑顔を向けてくれればイイと内心思ったのも事実
子供にとって保育園は母親から離れ1日の大半を過ごす場所
俺は莉子に保育される園児は幸せだと思っている。アノ時まだ莉子を保育士から遠ざけたくなかった
莉子に仕事での楽しさ苦しさを経験し自信を掴んでもらい7年は、やり通してもらいたいと思った
経験は物を言う。そして莉子にしか救えない園児が居るから……俺みたいな子が居るから……
そう考えていた俺はヒロムの言う通り偽善者だ。
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