第一章 来襲@日本

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「行ってくるぜ!」 琢磨はそう言ってサラリと身を躍らせて自転車に飛び乗った。年末の寒い朝は布団から出るのが億劫だったが外はもっと寒いぜ。今日も学校で勉学にいそしみ、武道に励むのだと思いながら自転車を漕ぎ進めた! 「イヤーン!」 パワフルな自転車のペダルが追い越すレディー達のスカートをめくり上げていく。イチゴのパンツが目に留まるが、遅刻寸前の琢磨には妄想を膨らます時間もないぜ。 琢磨の通う高校は仏教系の高校で、昔は僧侶の学問所だったらしい。遅刻した琢磨は罰として御堂で写経をしなければならないのだ!仏前に向かい、心を統一、般若心経を一文字一文字、白い和紙に書き写していく。心は涅槃に遊び、恍惚としてくる。 退屈な写経が終わると二次限目は剣道の時間だぜ。 剣道場に向かう琢磨であったが突如、鳴り響く地響きと風圧に吹っ飛ばされた。 ドゴゴゴドオーオォォォォォォォォォォォォォ 「何が起こったんだ!!」 「キャー」 等と周囲は大混乱だが、琢磨にも何がおきたか分からない。周りを見渡すと大きな黒煙が少し琢磨の家の辺りで柱のように立っているのが見えた。
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