葉山翔『ヴァイオレット・スキッツォイド』

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この若い男は葉山龍。 葉山翔の実の弟で年齢は16歳。性格は翔とは全く違う。 ちなみに翔は23歳。 「まさかおたく、片付けさせるために呼んだの?」 「いや、そーゆー訳じゃねぇんだが、呼んだ理由も特に無い。」 「ったくおたくは…せっかく来たんだからおたくの好きなピザでもたのんでよ。」 「あぁ、俺様今金が無い。」 「あたたたた~。じゃあいつものゲームやりますか?」 「あぁいいよ。」 そんなやり取りをしながら龍はお気に入りのエナメルバッグから、翔はテーブルからポータブルゲームを取り出し、二人は熱中した。 協力して敵を倒すゲームらしいが、狂喜は無理矢理敵に突っ込んで反撃を喰らう。龍世はうまい事立ち回り、敵の隙をついて攻撃している。 ゲームの中にまでお互いの性格が反映されているように思える。 「あたたたた~おたく何やってんの?」 「いや、俺様がかわゆい弟の為に身代りになってやったんだよ。」 「…」 こんなやり取りをしながら時間が過ぎていく。 何だかんだいって二人とも楽しいようだ…。 「あたたたたやばぅぃっ…おたく俺もう帰らなきゃ。明日学校だし。」 翔は携帯を開き、時間を見ると16時を回っていた。楽しい時間は直ぐに過ぎていく。 龍は帰る準備をはじめる。 「あぁ?学校?ってか今日は何曜日?」 「あたたたた~おたく頭大丈夫?今日は日曜日でしょうが。カレンダーくらい貼りゃいぃじゃんかよ~」 「いーや。今の俺様にはカレンダーは必要ない。」 龍はツッコミを入れる気力が失せてきたのか、シカトしはじめる。
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