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ユダは目を覚ました。確か自分は死んだはずだ……。そう、自分の恩師を売った良心の呵責に耐え切れなかった。
目を覚ましたユダの目に飛び込んできたのは散らばった銀貨……頭上に見える木……そして
黒い服を着た見たこともない男だった。
「やっと目を覚ましたようだな、ユダ」
あっちはこっちの名前を知ってるようだった。
「なぜ俺の名前を知ってる?あんたは誰だ?」
ユダのあまりひねりのない質問に相手はくっくっと笑った。何が面白い?
「罪を償いたいか?」と相手は質問を返してきた。自分のことを何でも知ってるようだった。
ユダは散らばった銀貨を見る。状況がよく掴めなかったが
「償えるならもちろんだ」
と答えた。
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