第一章~遭遇~

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「しかし、お前らも物好きな奴らだな。何考えてんだ?わざわざ他人のケンカに首突っ込むなんてよ?バカなのか?」 「誰がバカだ!」 「お前だ。まあ、いい。一応、礼は言っておこう。」 「どこが、礼だ!先にバカを取り消せ。」 「それより、アレは何をやっている?」 富士の問いに、暁は初めて本条が話に参加していないのに気が付いた。 そうだ、アイツが話に加わらないから俺が言い負かされるんだ。と、暁が富士の示す方向を見れば、本条がボロボロになった雑魚達を一カ所に集めていた。 「何してるんだ?本条。」 「彼等に自分達が敗者であると分かり易くしてあげているんだよ。君もやるかね?」 本条は暁の問いに答えると、サインペンを差し出して聞いた。 そのサインペンを見て、ああ、やっぱり油性ペンだ。と、変なところに納得して雑魚達を見れば、彼等の額には、『負け犬』、『雑魚』などと確かに分かり易く書かれていた。
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