第一章~遭遇~

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「ところで沢城、今日は今から暇か?」富士と握手をしていた本条が問い掛けてくる。 今日は金曜日=明日は休日=後顧の憂いなし。 そういう図式が暁の頭を駆け巡る。 「今から?あぁ予定は何もないけど。」今から皆でメシでも食べに行くのだろうか?そう考えつつ答える暁。 「そうか。富士は?」続けて本条は富士の予定確認。 「俺も予定はない。が、腹が減った。」 「そうか、ならば二人とも僕の家に来たまえ。僕が夕餉を馳走してやろう。さっ、行くぞ。」本条は歩きはじめる。 「ちょっとちょっと!私は無視なの?」慌てたように如月は歩きだした本条を止める。 「何だ?僕は自分が友人と認めた人間しか自宅には招かない。如月、君は違う。」 「本条君ったら冷た過ぎ。じゃあ皆で私の家に行きましょ。私が皆に晩御飯を振る舞ってあげる。」自分が誘って貰えないからか、新たな提案をする如月。 「俺賛成!やっぱり男の家より女の子の家に行ってみたい!」暁は如月の家にあがる事が出来、且つ如月の手料理が食べられるかもしれないその提案を全力で支持する事にした。
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