35人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ、ありゃあ……桃けぇ?」
どんぶらこっこ。どんぶらこっこ。
桃はゆっくりと浮き沈みを繰り返し、波を打ちながら流れてくる。鈴江は思わず手を伸ばした。
流れてくる桃にそっと触れてみると、桃は不自然なほど静かに流れるのを止めた。
「桃じゃ……まごうことなく桃じゃあ」
家に持ち帰ってもよかかのう。少しだけ思慮を巡らせ、持って帰る事にした。雅彦にも見せてやりたかったのだ。
――第一章――
――どんぶらこっこ――
――Fin――
最初のコメントを投稿しよう!