リスクの中で

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「あらん、お礼なんて良いのよ。忘れた時はいつでも思い出させてあげる」 素敵な笑顔でニッコリ… 「そりゃどうも…って全部終わる何時になるん!? また、お昼回るやん!」 「そうやねぇ?なんで?」 「なんで?って、お昼のハーフコース忘れてない?」 あっ!今忘れてたって顔した… 「ん~っと…五分で電話して戻ってきてね。」 「了解!」 検温ばっちり、血圧低すぎ、赤ちゃん元気!うん!問題なし! 「電話に行って来まぁす!」 点滴をしているので、点滴をぶら下げてガラガラと音を立てながら、 ナースステーションの前をすぎる。 「ハイハイ、ちゃんと帰ってきてね。」 看護士さん達も少々あきれた感じで返事が返ってきた。 二重扉を抜けて、エレベーターに乗って地下一階まで降りる。 コンビニや、食堂、散髪なんかもすべてこの階にある。 そしてこのコンビニの付近が携帯電話使用指定場所。 「あっ!もしもし!おかん?うち!入学式行けるかもしれん! さっき聞いた!体調良かったら、外出届け受理してくれるって! あっ!でもまだ言ったらあかんで!ビックリさすんやから んじゃまだやること有るから、またかけるわ、ではでは!」 電話の向こうでは朝からテンションの高い娘に一方的にしゃべられ 相槌を打つ暇なく電話を切られたおかんがしかめっ面をしてたのは間違いないと思います。 でも、私はそんなことお構いなしで、今来た道を上機嫌で戻りました。
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