ある日の出逢い

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*** 「くどい!アタシは戻らねぇ!」 太平の自宅隣の空き地に、綾見澤の声が響く。 「我が侭を抜かすな。お前だって、外で生きていけない事は分かっているだろう?」 怒声に近い綾見澤の声とは対照的に、冷静そのものの声で、三番は諭すように言う。 「…それでも、アタシはここが良い。」 「何故だ?何故そこまで此処にこだわる。今までは…」 「今までは遊びのつもりで外に出てた。けど今は、今は違う。」 綾見澤の覚悟を決めた表情に、三番は溜め息をついて低く言った。 「お前の所為で、あの男に危険が迫っても良いのか?」 「っ…!」 綾見澤は驚愕を浮かべた後、襲いかかるように三番の襟首を掴む。 「太平は関係ねえだろ!」 「本当にそうか?」 三番は掴まれた手を強引にほどき、胸のポケットから何枚か写真を取り出す。 それは全て、太平と綾見澤が一緒に写っている物だった。 「見ず知らずの男に拾われて、庇われて、共に生活して、それで本当に無関係だと言えるのか? 私達が本気で戦って、被害が及ばないと思っているのか?」
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