第1章

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「…」 「…」 あの男が私の後ろをついて歩いている。こんなに、雨が降っているのに走らないのかしら? 「なんで、後をつけてくるの?あなたストーカー??」 「は?ちげーし」 男は顔を歪まして睨んできた。 「じゃあ、先に走って行ったらどうかしら?雨がこんなに降っているのに歩いて私の後をつけてくるなんて、ストーカー以外に何があるのかしら?」 「別に、もうびちゃびちゃだから走ったって意味ねぇし。」 「教科書が濡れてひどいことになりますよ。」 「このカバンには、教科書なんて入ってねぇ。」 そう言って男はカバンの中を私に見せた。 財布、携帯、ワックス、束のコン○ーム……… 「あなた…何を入れているの?!!」 「え?何って?これは、男の大切な相棒だろ?」 男は自信満々で胸を張って言った。 「…」 呆れて物が言えなかった。 「な…なんだよ。その痛い物を見る目は!!」 「はぁ…あんた、変態ね。これ以上私に近づかないで下さい。」 ,
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