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「…」
「…」
あの男が私の後ろをついて歩いている。こんなに、雨が降っているのに走らないのかしら?
「なんで、後をつけてくるの?あなたストーカー??」
「は?ちげーし」
男は顔を歪まして睨んできた。
「じゃあ、先に走って行ったらどうかしら?雨がこんなに降っているのに歩いて私の後をつけてくるなんて、ストーカー以外に何があるのかしら?」
「別に、もうびちゃびちゃだから走ったって意味ねぇし。」
「教科書が濡れてひどいことになりますよ。」
「このカバンには、教科書なんて入ってねぇ。」
そう言って男はカバンの中を私に見せた。
財布、携帯、ワックス、束のコン○ーム………
「あなた…何を入れているの?!!」
「え?何って?これは、男の大切な相棒だろ?」
男は自信満々で胸を張って言った。
「…」
呆れて物が言えなかった。
「な…なんだよ。その痛い物を見る目は!!」
「はぁ…あんた、変態ね。これ以上私に近づかないで下さい。」
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