2人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
ジリリリリリリー
(うるせぇ…もう少し寝かせろ)
容赦なく鳴る目覚ましに切れている男、永木春人である
ジリリリリリリージリリリリリリー
ガーン
音の振動で窓の縁にあったそれが頭に激突する…
「いってー…」
春人はその衝撃によりようやく体を起こす
寝起きの足で立ち上がり
一階のリビングへ向かう
「誰か~朝飯ー」
春人は叫ぶが静かな空間に声が響いただけだった
「あれっっ?誰もいねぇ?」
寝起きの頭をフル回転させて思い出す
兄弟はおらず、両親は二年前に他界
親戚もおらず
両親が残した莫大な死亡保険金だけが残った
それで施設に預けられたが
嫌気がさして
飛び出し一軒家を立て一人暮らしをしたのだ
サインやらはどうにか誤魔化した…
最初のコメントを投稿しよう!