科学と魔術の大義名分

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2245.7.26 アルハザン王宮会議場 《只今より、新型の説明をさせて頂きます。司会は私オリヴィが勤めます、どうかよろしくお願いします。》 会議場には、たくさんの年寄りがいた。その大半は戦場で戦果を上げた者達だった。その中に一人の若い科学者がいた。 「皆様本日はお集まり頂きありがとうございます。只今より私アルフォンス=ルナークの開発した新型の説明をさせて頂きます」 静かなままの会議場で少しやりにくそうにルナークは続ける。 「私が今回開発させて頂いた兵器は科学と魔術のどちらか一方を特化させた人形兵器です」 《それではそれらに、来て頂きます》 そして、ルナークが指を鳴らすと、五人が部屋に入ってきた、二人の少年と三人の少女だ。 「彼らは男が科学、女が魔術です。そして各自圧倒的な特異能力を所持しています。全員の共通スペックは、単独飛行と全言語そして、感情です」 感情と言ったとたんに罵声が飛び交う。老人達は口々に感情は不要だ、ふざけるな、作り替えろと叫ぶ。 「それなら、力を示します。明日1日で、幻想者の国を制圧して見せます。」 そう言うと彼女は出ていった。
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