クリスマスイブ。

4/7
前へ
/10ページ
次へ
 困り果てていた時、突然インターフォンが鳴り響く。 恐る恐る出ると、隣に住んでいる、幼馴染の裕樹が立っていた。 「あれ? 弘樹、どうしたの?」  私がそう聞くと、弘樹は白くて小さな箱を差し出した。 「ケーキ。バイト先でもらったんだけど、二つもいらなくてさぁ。よかったら一緒に食べないか?」 「わっ。嬉しい。……そっか。あんたの親も出かけているんだっけ?」  昔から親どうしも仲良くて、たいていお母さんから情報が入ってくる。 縁があるのか、たまに休日同じ行動していることも数回あった。 まるで打ち合わせでもしたかのように。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加