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「義姉さんが言っていたこと……?」
恵風が怒りの表情から悲しみに満ちた表情で、ポツリと言う。湍水は、思わず尋ねていた。
「義理の父親にあたる人は、この国で国王に一番近い存在。私と、波津水さんに何かあっても……きっと翔のことを、助けてくれる。王家も、風雪様復活……だなんて、避けたいはずだから。助けてくれるから、姉さん大丈夫だと、信じて!……風華は、波津水さんと一緒に、長と対決する前に私にそう言っていた。
なのに!!実際は、翔を一族に奪われ!王家は何もしようとしてない!妹は信じていたのに……!」
恵風は、怒りと悲しみを露にしていた。
「それは……違います。」
湍水の口から吐いて出た言葉に、一番驚いたのは湍水自身だった。
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