第二十五章~囚われの翔と一族の悲願~

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 「まぁ……そのような事が……。翔は、お二人に託したのですね、自らの運命を。」  全てを聞き終えた恵風は、納得した。  「僕が翔に託されたので、僕が翔を連れ戻します。」  「解りました。暁さん、頼みます。……すぐにでも出発したいところですが、体力のある人でもおそらくは、大変な道のりとなります。千里様にお願いして、暫し休養を取り、明日の朝……夜明けと共に出ましょう。」  恵風の言う通りにした方がいいことは、解るから二人は、承諾した。 ………………………*………………………  翌朝が来るまでに、水蓮中に、宰相・泉水の一件についてと、愚かな欲望に負けた犯人と、その捕縛について、指示を下したのが皇子・蒼であることが噂された。
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