第一章 人物紹介という名の日常物語

4/9
前へ
/200ページ
次へ
これが大柄な男ならともかく、長身で細身の爽やか美青年が似合わないはずがない。 憎たらしいが。 「何か腹立ってきた」 「何故でございましょうか?」 「お前の存在に、だ」 これでも根はかなりいい奴なのだ。 そして二人でチャリを漕ぎながら集合場所へと向かう。 「お前彼女作らねぇのか?」 「我らが主にいないのですから、私が先に作っては…」 「やかましい。嫌みかコノ野郎」 そうこうしてる内に到着した。 今回は行き着けのゲーセンからブラブラがスタートだ。 そして残りのメンバーを探すと…いた。 「やったッ!これで今日のお昼は直ちゃんの奢りねッ!」 「うぅうぅ…」 ギタフリをやっていた二人組に、俺たちは声をかけた。 「よう。頑張ってるな」 「今回は、どちらの勝利なんですか?」 「もちあたしよッ!お陰で今日のお昼代が浮いたわ」 「うぅうぅ…榊くーん…」 この二人は、俺たちの女友達である。 ここに、俺を除けば中学でも人気のあるメンバーのグループが全員集結した。
/200ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加