織姫~天帝の娘~

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一方彦星は 織姫「大丈夫よ!待っててね!」 カシャ 彦星「……閉じられた」 彦星の掛け布団の上には羽を閉じた折鶴電話が転がっていた 彦星(はぁ…無茶苦茶しなきゃ良いけど…) この前など風邪程度の見舞いのために天の川の船をジャックしようとしたのだ …まぁ、計画は失敗したがその後天の川の船はかなり警護体制を見直したらしい とても活発な行動力のあるお姫様なのだ 彦星「コホッ……(ま、俺のためにやってくれるのは嬉しいな……………)」 彦星「あ゙~、でも……手料理かぁ~」 本気で、本気で悪いが食べたくない 織姫の料理は………そう、例えるなら"この世にあっちゃならない味" まさにインフルエンザを悪化させるんじゃないかと思う 美しい布を織れる手の繊細さが、味覚と料理のセンスに全く無い事は誠に嘆かわしい事である 彦星「………寝よ」 愛しい人に会いたい気はとてもするが 少し…というか物凄く不安なのが本心だ とにかく寝て、養生することに専念した彦星だった
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