始まりは雨

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《記憶… 出来たり、出来なかったり…又、消えたり…創られたり…すり替えられたり…》 何気に自分の左側にあるコンビニのガラス製出入り口に目をやった。 (えっ⁉ 待ってよ…俺、猫になっとるやん💦 しかも忌まわしく思われがちな黒猫やん💦) 気付いた場所は雨の降る夜のコンビニ… 救急車が走り去った後、野次馬達はバラバラと消えていった。 店内に入って行く人も何人かいた。 …何が起きたのか。今、目の前で起きている事は現実だろう。 かなり、雨足が強くなってきた。 救急車は五分前に《俺》の体だけを乗せて行った… (いやっ⁉ 俺っ、黒猫になったん⁉ ほんだら今、運ばれて行ったんは⁉ 何でっ⁉ 何処でどぅなったん⁉) 頭が混乱してきたタロウは体をブルブルっと振るわせた…。
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