第一章

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まずは現実を受け入れなければ… 夜の八時。 コンビニの店内にある時計で時間は確認出来た。 (さぁ、今から何したらえぇんやろ💦) 少し考えてみた。 駐車場の向こうは国道。 それを渡れば小さな公園があるのをタロウは知っている。 (雨、上がってきたなぁ。 とりあえず、公園に行こ。 ここ、危ないし、あんまり人に見られとぅないきんな) 平日の夜で雨という事もあり国道はいつもより車は走っていなかった。 片側三車線の国道を何事も無く、無事に渡り終える事が出来た。 強いて言うなら体が上手く使いづらい。 四本の脚で歩くのは小学生の頃、友達等とふざけて遊んだ時以来だった。 公園に着いた時にはかなり疲れていた。 (っと…とりあえず雨宿りと目立たん所を探すんが先やな。 おっ💡 いぃの発見。) タロウが見つけた“物”は、子供なら誰でも一度は遊んだ事があるであろう《山》の様な遊具。 側面には階段が有り、それより先が滑り台になっている。 その山の麓は真っ直ぐなトンネル状になっている“あの山の様な遊具”である。 (中が濡れてません様に) 水銀灯の灯りで照らされた公園の中を泥水も気にせず“裸足”で山まで進んで行く。 中は全く、濡れていなかった。 少し前より小さくなった体には凄く大きく感じるトンネルにそろそろと入ると少し安心してきた。
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