『Smile』

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「長門、ちょっと頼みがあるんだがな……。」  いつもの調子で、俺は部屋の中に入る。 いつも通り、部屋の中には長門しかいなかった。 一つだけ違うものがあったんだが……これはいったいどういうことだ?  「……長門、なぜ頬を赤らめている?」  覚醒でもしたのか。 それとも余りにも頭の中で何かが起きていて、インターフェースの知恵熱なのか。長門は頬を赤らめており、表情も乱れていた。  「分からない、でも……。」  「……」  「あなたを見ると、今までにない特別な感情が生まれてくる。これは……恋、人間はそう言うらしい。」  「おまえ、まさか……。」  ハルヒの威力は長門を動かすほどなのか。 長門は……微笑んでいる? なんだ、なんだ……この体育館裏でラブレターを持っている少女の微笑みは!  「今は断定できない。しかし、好き……その気持ちが私の中に宿っているのは間違いないだろう。」  「……」  これは、ある種の告白なのだろうか。 告白だとしたら相当硬い表現を使っている。 だが、そこが長門らしく、ハルヒの言うことが分かる。 今の長門の表情、すごく可愛い。 それだけは俺にも思えた。
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