244人が本棚に入れています
本棚に追加
「……一応、ハルヒ。その言葉のココロを訊いておくか。」
「有希はめったに口を利かない。でも、唯一ある男子生徒にだけには有希は話すときだってあるの。」
「……だいたい分かった気がするが、そのある男子生徒とは誰のことか教えてもらうか。」
「キョンに決まっているじゃない!」
「やっぱりそうなるのか。」
別に俺は怒る気もおきない。
それよりもさっきのハルヒの“ココロ”という言葉のインパクトが俺の心の中で小さなビッグバンが起こっているのは気のせいか?
飯が吹き出そうでかなりつらい。
「でも、その唯一話せる生徒がいるとどうしていいんだ?」
「だって、普段固い心を開いているってことはその人に対して、相当な想いがあるってこと何じゃないの!?」
「そんなに笑顔で怒鳴られると、怒られてないと分かっていても十分に恐い。」
「ねえねえ、キョンだって見たいでしょ!」
「……」
たしかに、あの時の長門の表情は別の世界の長門と言っても過言じゃないからな。
まあ、この世界の長門の笑顔を一度拝んでおくのも良いかもしれない。
……と、俺は思わされていた。
最初のコメントを投稿しよう!