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「まあ、いいや。
おねえさん気にいっちゃった」
そういうと
座っていた木の枝から
飛び降りた。
「っ! 危ないっ!」
そう思ったぐっちょんは
男の子が落ちるであろう場所に駆け寄った。
が
ずべしっ
素敵な効果音と共に
ぐっちょんの顔面に
男の子のブーツの底が直撃した。
そのまま鼻血ぶーで倒れるぐっちょんと
踏ん付けた反動で華麗に翻り着地する彼。
しゅたっという音が
軽やかさをより強調させた。
ぐっちょんは間抜けさを
際立たせる結果となったが。
男の子は倒れているぐっちょんを
引っ張りおこした。
「人が助けてあげようとしたのに…
恩をあだで返された…」
むすっと悪態をついてみた。
「えーだって重力には逆らえないしー」
そういって男の子はぺろっと舌を出した。
ますますぐっちょんはむすっとした。
モンペのポケットからティッシュを取り出し
鼻から出ている鼻血を拭う。
男の子はそんなぐっちょんを見ながら
悪びれもなくニコニコしている。
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