君からのSOS

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俺と永遠は屋上をくまなく探した。 もちろん、すぐに見つかるはずもなく、俺達は一時休憩をとった。 聖『くっそ~。日が高くなって暑くなりはじめやがった』 永遠『大丈夫?』 と永遠がカバンから何か取り出した。 永遠『はいッ!これあげるよ』 永遠は冷たい水を俺に手渡した。 聖『半分飲んでるじゃん』 永遠『この際、そんな事気にしないッ!』 聖『分ぁったよ…』 そう言い、水を飲み始めた俺に永遠がいきなり 永遠『ゴメンッ!やっぱり一口ちょうだいねっ』 聖『あ、ちょっ、…』 永遠『ふぅ~~、生き返る~』 聖『………』 永遠『何よ。じっと見つめてぇ』 聖『殴っていいか?』 永遠『ガキんちょが何を』 聖『うるせぇッ!俺はガキじゃねぇ!!』 永遠『間接キスくらいで騒いでちゃ、小学生だよ』 俺は痛いとこを突かれたから、黙りこんでしまった。 永遠『それとも、本物のキスがよかった?』 聖『お前はぜって~殴ってやる!』 そう言い、俺は永遠を捕まえようとした。 永遠は反射的に逃げはじめた。 そして、永遠は疲れて壁に手をついた。 それと同時に「ガコッ」という鈍い音がした。 聖『え、…』 永遠『あ、…』 音の後に、壁が動きはじめた。 そして現れた奇妙な入口。 聖『どうする?』 永遠『入らないの?』 聖『そうじゃなくて、準備してから入るか、そのまま突っ込むか…』 永遠『中で死んだら元も子もないから、一旦準備してから入ろう』 聖『そうだな…』
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