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聖『キ、キス~!?』
俺は声が裏返った。
ヒジリ『うん。そだよ』
聖『そだよじゃなくて…』
俺が話しだす前に、ヒジリが口を開いた。
ヒジリ『「何考えてるんだ!」って言いたげな顔してるね』
聖『いや、違う…。』
ヒジリ『え、じゃあ何?』
聖『正直に言うと、「すごく可愛い」っていうのがあるけど、それ以上に「何だ!?こいつは?」だよ…』
ヒジリ『可愛くないよ~。ただこんな顔立ちなだけ☆』
完っ璧に自慢じゃねぇかよ…。
あの言葉を聞いて黙ってるやつは、そうそういないだろう…。
聖『ホントに君は何なんだよ~』
俺は頭を抱え込む。
ヒジリ『あっ、ご、ゴメンね。彼女を探さなきゃいけないのに…』
聖『いや、いい…』
ヒジリ『で、でも……』
聖『いいって言ってんだ…下に行ってくる…』
ヒジリ『じゃあ私も…』
聖『ついてくるな!!』
ヒジリは体を震わせた。
しかし、ヒジリには目をやらずに、俺は屋上から下りた。
そして、またあの紙を見て考えていた。
すると前から向かってくる人が見える。
…永遠だ…。
永遠『…ねぇ、それ何…?』
聖『永遠…。さっきはごめん…』
永遠『もういいの…』
聖『そうか…。あっ、永遠。これの示す場所、どこか分かるか?』
永遠『ん~…。それって、屋上じゃないの?』
聖『屋上はさっき行ったけど、何、も…』
永遠『?どうしたの?』
聖『あぁぁあ~~!?!?』
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