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「この国もいっちょ前にそれらしくなったね」
レオリナは鐘のある国一番の高い塔から国を見下ろす
「みんなが協力してくれたからあっという間だったね」
「ああ、初めは心配していた住民の件だけど少ない数だがすでに移住している者もいるみたいだ」
やはり【哀しみ】を求める者はちゃんといる
忘れられたわけじゃない
そう思えた
「じゃあ約束の場所へ行こうよ♪」
やっとこの時が来たとばかりにタットはレオリナへと声をかける
「約束・・ああ・・ジョイラントか」
レオリナも忘れていなかったらしい
「王、記憶ってものは忘れていてもいつかは思い出せるものなんだ」
レオリナは一人佇んで国を見下ろしている少年に声をかけた
「にゃっ?レオリナ・・忘れてたの・・?」
タットは少し顔をしかめた
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