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「オーディン、あれを頼む」
「しかし……」
カイルはオーディンを喚び出すと、目ではレガミィの方を見ながらも魔物達を指差す。
ただならぬ雰囲気を感じ取っているオーディンは余計な事は話さないが、イル達の方を見てどうするのか気にかけている。
「あいつらは、龍鳳(リュウホウ)に任せる」
「っ!! それなら私が両方を…」
「命令だ」
カイルの口から龍鳳という名が出た途端、オーディンは必死になり止めようとする。
しかし、そんな抵抗もカイルの一言で掻き消されてしまう。
「……分かりました」
「¨龍鳳¨」
オーディンは、カイルの申し出に一度考えしぶしぶ了解すると魔物の方を向き戦闘体勢にはいろうとする。
その姿を見て魔物達は雄叫びをあげて威嚇するが、オーディンは身じろぎ一つしない。
オーディンが戦闘体勢にはいったころ、カイルの手からは銀色の球体が出てくる。
地面に落ちると、その球体は鈍く光りだしカイルの肩ほどの身長の子供になった。
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