カイル VS アルス!?

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闘技場の真ん中にはカイル、アルス、ロールの三人の姿しかなく、その他の生徒たちは全員観客席へと場所を移していた。 「じゃあルールは『時間無制限。片方がギブアップするまで』か『俺が無理だと判断するまで』だ。いいな?」 「はい」 「わかりました」 ロールのルール確認に対して二人とも静かに向き合ったまま返事をする。カイルには感じられないが、アルスには多少の緊張した様子が見て取れる。 そしてその緊張感を持っているのは、決してアルスだけではない。 授業でも戦闘訓練のようなものはしているのだろうが、訓練はあくまでも訓練。授業でしかないのだ。 そして一番の原因が『ギルドランクB同士の対決』であるということである。 自分達よりも一つ上のランク。 その事実が、生徒達の心に強い不安と好奇心を駆り立てる。 転校生と学年一の秀才、一体どちらが強いのか。 そんなものが生徒たちの心の中を渦巻いているに違いない。 そしてそれは、いつも一緒にいるであろうキティ達も同じであった。
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