迫りくる闇

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五分後、時間ぴったりにロビーに着いたカイルだったが、すでに全員が揃ってカイルの事を入口近くで待っていた。 「遅いぞカイル。追いていくぞ」 大声で呼ぶイル達の所へ駆け寄るカイル。 話をしながら二十分ほど歩くと大きな市場に着く。 しかしそこは市場とは名ばかりで、初めて見るカイルには小さな街のようにしか見えなかった。 食料品店、飲食店、宝石店や映画館など多種多様な店がならんでいる。 「ここは……学園内だよな?」 あまりの規模の大きさに言葉を失うカイル。 しかし四人は、普通だと言わんばかりに笑顔でカイルの隣を歩いている。 「細かい事は気にしない。早く買い物終わらせようぜ」 「行きましょうか」 イル、キティが先頭で歩いて行く。 市場は夕方のためか沢山の人でかなり賑わっているところもある。 一番後ろで四人についていくと、カイルの耳元で囁くような声が聞こえてきた。
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