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それは、漆黒のローブを身にまとい、そのフードを目深に被っている。
そして、そのフードの奥に見えているのは・・・。
仮面?
そう、それは真っ白な純白の仮面だった。
なぜだろうか、その理由はよく解らないが、その頬(ほお)を真っ赤な血の涙がるいるいと流れ落ちている。
そして、その口は耳元まで大きく裂け、その、黒々とした闇を湛(たた)えた、まるで、洞窟のような、二つの眼窩(がんか)の奥では、鮮血のように真っ赤な瞳がランランと光り輝いている。
と、その時、その仮面の向う側から、まだ幼さの残る若い女の声が響いた。
「私の名は、死夢花、仮面の黒魔術師。
私を呼んだのはあなたですか?」
少女が、深々とうなづきながら、答える。
「はい、そうです」
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