白いマント

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村の中央の広場に村の男達が集まっていた。 それぞれの手には くわやかま、蝋銃などが握られている。やる気まんまんといった感じだが、不安なのか目は脅えている。 その時、今度は一人の女性が村人達へ走っていく。 かなり急いでいたのか汗だくだった。 女性「はぁはぁ大変だぁ。娘が裏山で穴に落ちて出られないんです!! お願い誰か助けて!!」 どうやら裏山で木の実をとっていたら、一緒にいた娘が大きな穴に落ちたらしい。その裏山には夜になるとモンスターがでる危険な場所だった。 だが村人は誰も助けにはいけなかった。大勢の山族が復讐にくるからだ。 村人もしぶしぶといった感じだ。 女性はお願いしつづけるが 誰も行こうとはしなかった。もう夕暮れ時だ、そろそろモンスターが出てくる時間だった。 その事を一部始終聞いてた男がいた。彼は黙って裏山の方へ白いマントを広げ、消えていった。
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