ミラー越しに見えた姿

4/5
前へ
/35ページ
次へ
保育園はとんでもない山の中にある。建物も小さく老朽化しており、年少、年中など関係なく、全員が一つのクラスにまとまっていた。 車を降りて子供を迎えに行くK崎の表情には・・・・ 安堵感はなかった。 先生がだっこして・・・・4歳くらいの男の子をかかえて出てきた。 「K男くんやっと熱が下がったんですけど・・・まだ37度5分あります。」 「そうですか・・・・・」 「今日はゆっくりおうちで休ませて下さいね」 「わかりました・・・・・」 子供は少し苦しそうな赤ぽったい顔をしていた。 やっとママに会えたK男だが・・・・ 「ママー」と叫ぶ事もなく・・・・ 無表情だった。 そして佐々木を見るなり、こわばった表情をした。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加