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「イギリスに戻っていたんです。少し用事があったので。都合よくチケットも取れましたし。」
「やっぱり…帰っちゃうんですか?」
俺は恐る恐る尋ねた。
「寂しかったですか?」
と俺の頭に手を置く成嶋さん。うまく話を逸らされてしまった。
「え…あ、はい…。」
「ふ、合格ですね。」
「合格…?」
成嶋さんは俺の髪をわしゃわしゃと撫でて、ふわっとわらった。
「試していたんです。君の気持ちを。」
「俺の気持ち…ですか?」
「ええ、君がどんな反応をしてくれるのか楽しみでつい意地悪をしてしまいました。」
成嶋さんが少し腰を下げて目線を合わせてきた。
ドキッ…
成嶋さんの整った顔立ちが間近にある。俺の心臓は煩く鼓動を刻む。
「っ…どういう、ことですか?///」
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