3.飼い主の嫉妬

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~砂村side~ ある日、湾空でいつかと同じような事件が起こった。 「砂村、初めて会った時のこと、おぼえてますか?」 「…はい。」 聞き覚えのある台詞。藤堂さん逮捕の時に成嶋さんが俺に言ったのと同じ。またここで同じやりとりをしている。 成嶋さんの手には愛用枕のイルカ…それを犯人にむかって投げた。 「(今だ!!)」 成嶋さんが投げた愛用枕を犯人は手で払った。 俺は犯人に駆け寄り、背後から蹴りをくらわした。……八坂さんみたいに回し蹴りはむりだから。 「うおっ!」 犯人は前のめりになってバランスをくずし、手に持っていたナイフを硬い床に落とした。 そして、その隙に宮城さんが犯人を逮捕。人質も解放された。 「あ、ありがとうございます!!」 と、Jスカイ航空の木村さん。 「いえ、怪我はない?」 「はい!!砂村さんのお陰で…//」 運の悪い木村さんはまた人質にされてしまったのだ。心なしか木村さんの顔が赤い気がする。 「…砂村、戻りますよ」 「は、はい!!では!」 成嶋さんに言われて、木村に軽く挨拶を済ませて2人でセキュリティセンターに戻った。
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