3.飼い主の嫉妬

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~成嶋side~ 「主任、お疲れ様です。」 「どーも。」 「砂村も、お疲れ。」 「お疲れ様です。」 セキュリティセンターに戻ると、黒部さんに声をかけられた。 「砂村、コーヒー」 僕はそう言ってロメスルームに向かった。 「どうぞ。」 「ありがとう」 僕の横に煎れたてのコーヒーを置いてロメスルームを出ようと扉へ向かう砂村を引き止めた。 「砂村」 「はい。」 「座って下さい。」 そう言って、僕の横に座らせた。 「なんでしょうか…。」 「…少しここにいてください。」 「…はい。」 不思議そうな顔をする砂村。そして2人っきりの室内に少しの沈黙が訪れる。 「あの、…どうかしましたか?」 沈黙を破ったのは砂村。 「…」 「…すみません」 僕が黙っていると謝った砂村。 「どうして謝るんです?」
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