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「いや…怒らせてしまったのかと…。」
申し訳なさそうに言う砂村。
「…間違ってはいませんね。」
「えっ?」
「君は…」
「…?」
僕は少し口をつぐんだ。…こんなみっともないことを僕が言う日が来るなんて。
「君は彼女が好きなんですか?」
「彼女…?」
「Jスカイ航空の、運の悪い彼女。」
「木村さん…ですか?」
僕は『えぇ』と軽く頷いた。
「違いますよ!!」
何故か大声で反論する砂村。怪しいと思ってしまうのは…嫉妬というものでしょうか。
「俺はっ…言いましたよ、成嶋さんが好きだって///」
恥ずかしそうに言う彼は本当に……かわいい。犬みたいだ。
「じゃあ他の人に懐かないで下さい。こう見えて嫉妬深いので。」
僕はそれだけ言い残して空のマグカップを持ってロメスルームから出た。
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