4.好み

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「え、どうして笑うんですか!?」 俺は成嶋さんを追いかけて店内へ入った。 「はは、そこまで力説しなくてもこの店には1度来たことがあります。」 そう言って成嶋さんは奥のテーブル席へ座った。 「ここの笊蕎麦、美味しいですから。」 と言って、成嶋さんは店員さんを呼ぶ。 「笊蕎麦もいいですけど俺のオススメは汁蕎麦です!!」 「汁蕎麦は味が濃くありませんか?やはり僕は笊蕎麦です。」 「えー、食べたら絶対気に入りますって!!」 俺達は言い争った結果、お互いのオススメを食べることになった。 少しして笊蕎麦と汁蕎麦が運ばれて来た。成嶋さんは汁蕎麦をじーっと観察して、蕎麦を口に運んだ。 「…成嶋さん、どうですか?」 もぐもぐ… 「ん、思ったより美味しいです。」 と、成嶋さんは笑顔で言った。喜んでくれたのがうれしくて俺も笊蕎麦をつゆにつけ、口に運ぶ。 「砂村、どうですか?」 と成嶋さんも聞いてきた。 「美味ひいでふ♪」 と笑顔を返すと、また成嶋さんは『それはそれは。』と言って笑った。
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