4.好み

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短い会話を何回かしながらも徐々に食べ進める俺達。あるとき、俺の顔から笑みがふとこぼれた。 「どうかしましたか?」 成嶋さんは俺の突然の笑みを不思議におもったらしい。おれは口の中にある蕎麦を胃に入れて言った。 「いえ、初めて成嶋さんが何かを食べている所を見たなと思ったんです。」 今までコーヒー以外を口にするのを見たことがない。(あ、一度寝ながら煎餅かじってたこっがありましたっけ(笑))そんな成嶋さんが目の前で蕎麦を啜っているなんて…。 「あぁ、そうですね。人と食事をするのはあまり得意ではないので。」 「え…、じゃあ今日…迷惑でしたか?」 俺が遠慮がちに聞くと、 「いえ、…君は特別です。」 と、思いがけない返事が帰ってきた。 「ッ……ありがとうございます///」 俺にとって、新しい成嶋さんの新たな(食事中の)一面を知った気がしてうれしかった。 それにこんなに嬉しい言葉を聞けるなんて、思いもしなかった。 たまには思い切って誘うのもいいかもしれない。 「じゃあ今度、どこかに一緒にでかけましょう!……ってダメですか…?」 「ふふ、そうですね。ただその時は首輪が必要ですね。(笑)」 「!!俺は犬じゃありませんっ!!」 おまけ 「ただ、やっぱり僕は汁蕎麦より笊蕎麦です。」 「いや、絶対汁蕎麦のほうが美味しいですって!!」 2人の食の好みは合わないようだ。(あ、服の好みも) 「(デートは食事以外だな…(汗)」 end
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