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短い会話を何回かしながらも徐々に食べ進める俺達。あるとき、俺の顔から笑みがふとこぼれた。
「どうかしましたか?」
成嶋さんは俺の突然の笑みを不思議におもったらしい。おれは口の中にある蕎麦を胃に入れて言った。
「いえ、初めて成嶋さんが何かを食べている所を見たなと思ったんです。」
今までコーヒー以外を口にするのを見たことがない。(あ、一度寝ながら煎餅かじってたこっがありましたっけ(笑))そんな成嶋さんが目の前で蕎麦を啜っているなんて…。
「あぁ、そうですね。人と食事をするのはあまり得意ではないので。」
「え…、じゃあ今日…迷惑でしたか?」
俺が遠慮がちに聞くと、
「いえ、…君は特別です。」
と、思いがけない返事が帰ってきた。
「ッ……ありがとうございます///」
俺にとって、新しい成嶋さんの新たな(食事中の)一面を知った気がしてうれしかった。
それにこんなに嬉しい言葉を聞けるなんて、思いもしなかった。
たまには思い切って誘うのもいいかもしれない。
「じゃあ今度、どこかに一緒にでかけましょう!……ってダメですか…?」
「ふふ、そうですね。ただその時は首輪が必要ですね。(笑)」
「!!俺は犬じゃありませんっ!!」
おまけ
「ただ、やっぱり僕は汁蕎麦より笊蕎麦です。」
「いや、絶対汁蕎麦のほうが美味しいですって!!」
2人の食の好みは合わないようだ。(あ、服の好みも)
「(デートは食事以外だな…(汗)」
end
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