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「似合いますか?」
「はい!!とてもお似合いです!」
そう。俺は成嶋さんと別れてから、あのグレーのジャケットを買いに行ったのだ。
「ふふ、ありがとう」
ふわりと成嶋さんが笑うと、俺のおでこに軽くキスをした。
「…ぃえ///」
俺が赤くなった顔を伏せると、体を大きな温もりが包んだ。
「…成嶋さん?」
「はい。」
「暖かいですね、成嶋さんの体。」
俺は成嶋さんの背中に手を回して言った。
「このジャケットのおかげです。」
そう言った成嶋さんは俺の頭に何度かキスを落とした。
「今日はハルに成嶋さんを譲りませんよ///」
「ふふ…かわいいですね」
それから俺達はチェスをしたり、時に他愛ない話をしながら2人っきり夜勤を過ごした。
おまけ
翌朝。
「ここは仮眠室じゃないっつーの。」
と言って江川さんはロメスルームを出ていく。
「また煎餅なんかかじって…困ったもんだ。」
「まるで兄弟ですね。(笑)」
そう言って黒部さんと日高さんも江川さんに続いてロメスルームを後にする。
そしてチェスの駒が散らかったロメスルームには、煎餅をくわえた夜勤明けの2人の寝息が響いていた。
「あれ?主任、昨日あんなジャケット着てましたっけ?」(By日高)
end
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