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『何でって…。此処父さんの家…。』
寂しそうに僕を見つめる…。
(庵か、アンタは?)
『違うよ、そんな事解ってる!いつ帰って来たのかって事だよ!』
『いつって…。今だよ?手紙送っただろ?今日帰るって…。』
手紙?そんな物届いて居ただろうか?
ピンポンッ!
とチャイムが鳴り、無意識に玄関に行く…。
『ハイ?』
『郵便です!』
郵便局員さんが手紙を僕に渡す。
『どうも。』
とお礼を言い、父さんの元に戻って手紙を渡す。
『手紙ってこれかい?』
『あーそうそう、この手紙…。父さんの方が先に到着したみたいだね。』
アハハハと笑いながら僕の肩を叩く。
『あ、そうだ!時耶に土産物が有るんだよ!』
と大きなリュックから何か取り出し、投げて寄越す。
見ると、怪しげな光を放つ丸い石だった。
『エジプトの交易商人から、手にいれたんだ。良いだろ?それ。』
『何か妖しく光ってるよ、これ?』
『そんな事無いさ!父さんの目に狂いは無い!』
見るからに怪しい気がするのだが…。
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