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「純を本気で好きになってしまった…。安芸が羨ましいと。そう思ってしまった。」
僕は直子の口からまさか安芸の名前が出てくるとは予想もして居ない。
僕の頭は酷く混乱していた。
僕はただ呆然と直子を見つめることしか出来ずに震える手で煙草に火を点けた。
涙を流しながらも僕の様子を伺う直子。
直子は何故安芸のことを知っているのか。
僕の部屋には安芸を知れる物は何一つ無い。
安芸が居なくなり、安芸との思い出の品はすべてガラスケースに詰め込んで川へ流した。
僕達が運命で繋がれているならば安芸が読むであろう手紙を添えて。
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