千年の都

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「ウル○ラソウル!」 「HEY!!」 最後の叫びに合わせて,一同も叫ぶ。 この一体感。これがいいんだよな。 「よし!じゃあ次歌う奴誰だ~?」 この盛り上がりを利用していく他はない。 次の男子が決まったのでマイクを渡す。 皆のテンションは高いまま続いた。途中では先生コールなんかも起こり,犠牲になる先生も数人でた。だが奈央子が終わってから結構いなくなっていたので,奈央子目当ても多かったのだろう。 だがどんな宴にも終わりがくる。さすがに時間は守らなくては。 「会長,間もなく時間です」 他の女子とたむろしていた奈央子に言う。 「そうか。時間が経つのは早いな」 そう言って,再びステージに上がるとマイクをもらい言った。 「次の者で最後にする」 その声に反応したのは川口さん。 「ラストは私が決めるよ~♪」 イエ~っと歓声。 「絵美のやつ,やっと歌うのか」 僕の隣で充が言った。 「ずっと待ってたのか?」 「ああ。出てこないな~とずっと思ってた」 じゃあ良かったな。だが主催者が歌わなかったら僕達生徒会のうちの誰かがキレていただろう。 「ミュージック,スタート!」 そう言うと音楽が流れ出す。流れてきたのはハレ○レユカイだ。多数の教師陣の前で歌うとは。強心臓だな。 「川口らしいチョイスだ」 いつの間にか近くに来ていた奈央子が呟く。 「絵美ってオタクだったのか?」 「オタクではない。好きなだけだ。オタクと言うのは…」 充への返答をした奈央子はステージの下を指差し,続けた。 「ああやって踊ってしまう人達のことだろう」 確かに,歌うだけでなく踊ってしまう奴等の方が危ない気がするな。気がするだけでは無いだろうが。 こうして,2日目の夜のカラオケ大会は終わりを告げた。大会ではなかったが。
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