降臨したアイドル

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やはり教室では,野崎の周りに人だかりができていた。 さすがにこれは凄いな。僕の机に帰れない。1時間目のチャイムまでブラブラしてるか。 ということで,僕は再び教室を出た。 1時間目の始まりを告げるチャイムが鳴り,教室に帰ると,人だかりはクラスの奴等を除いていなくなっていた。だがクラスの奴等も,先生の入場とともに去っていった。 「大変だったな」 野崎に声を掛ける。 「大丈夫。こういうのなれてるから」 「そうか。で?さっきはなんて言おうとしてたんだ?」 教室を出る前に,何かを言おうとしていたのを思い出す。 「ああ,それね。実はまだ私の教科書とかまだ届いてないみたいなの」 そう言って,野崎は机を僕のに寄せてきた。 「だから見せて」 「拒否権は無いようだな」 「あれ?近くで困ってる子がいるのに助けないの?冷たくなったなあ」 「そんなことは言っていない」 「ならいいじゃん」 クラスの目が気になる。でもまあいいか。どうせ数日だけだろう。
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