修学旅行という名の想い出作り

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「うわ,結衣!お前充達といるんじゃなかったのか?」 「ミッチーは絵美たんといい感じだったので。邪魔者は退散しました。 ところで」 そう言うと奈央子の方を向き直る。 「ナオナオは何をしているのですか?」 「あー,実は鹿せんべいがどんな味がするのかが気になってな」 声の高さが元に戻っている。 「そうなんですか。それで,どんな味でした?」 「どうもこうも,旨いものでは無いな」 「そうですか。美味しかったら食べたかったです♪」 うむ,今の奈央子の嘘を軽く信じたのか。案外結衣も素直だな。 「あとナオナオ,ナオナオとかずやんが付き合っているという噂があるのですが」 「フッ,愚問だな。鳴海と付き合う訳無いだろう」 サラッと嘘をつくな。しかも平気な顔で。 「なんだ,そうなんですか」 少しつまらなさそうな顔をした結衣。 「なあ結衣,少し充達の所へ行ってみないか?いい感じに進んでるかもしれない」 「はい。結衣ちんもそんな場面は是非写真に撮りたいですね。ナオナオはどうします?」 「1人でいる訳にはいかないだろう」 「よし,じゃあ3人で行ってみるか」 「そうしましょう♪」 そして結衣に従って歩き出した僕達。 まさか充が川口さんに抱きついているとはな。想像してなかったぜ。
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