1184人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわ,結衣!お前充達といるんじゃなかったのか?」
「ミッチーは絵美たんといい感じだったので。邪魔者は退散しました。
ところで」
そう言うと奈央子の方を向き直る。
「ナオナオは何をしているのですか?」
「あー,実は鹿せんべいがどんな味がするのかが気になってな」
声の高さが元に戻っている。
「そうなんですか。それで,どんな味でした?」
「どうもこうも,旨いものでは無いな」
「そうですか。美味しかったら食べたかったです♪」
うむ,今の奈央子の嘘を軽く信じたのか。案外結衣も素直だな。
「あとナオナオ,ナオナオとかずやんが付き合っているという噂があるのですが」
「フッ,愚問だな。鳴海と付き合う訳無いだろう」
サラッと嘘をつくな。しかも平気な顔で。
「なんだ,そうなんですか」
少しつまらなさそうな顔をした結衣。
「なあ結衣,少し充達の所へ行ってみないか?いい感じに進んでるかもしれない」
「はい。結衣ちんもそんな場面は是非写真に撮りたいですね。ナオナオはどうします?」
「1人でいる訳にはいかないだろう」
「よし,じゃあ3人で行ってみるか」
「そうしましょう♪」
そして結衣に従って歩き出した僕達。
まさか充が川口さんに抱きついているとはな。想像してなかったぜ。
最初のコメントを投稿しよう!