千年の都

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結構な数の生徒がカラオケ大会にやって来た。まあ聞き専門も中にはいるだろう。先生なんかは聞きのはずだ。 「諸君,よく集まってくれた。早速始めよう。一番手は誰だ?」 時間になり,奈央子が開会の言葉を告げる。 「トップバッターは会長でしょ~」 どこからか男子の声。 「やっぱ会長が一番に決まってるよね~」 またどこからか女子の声。 「か~いちょう!か~いちょう!」 会長コールが起こるまでそんなに時間はかからなかった。明らかに戸惑っている奈央子。 「歌え歌え~!」 僕も悪のりしてみる。 「あ~,分かった分かった。私が歌えばいいんだな」 わ~っと歓声が上がる。奈央子も観念したようだ。 奈央子が曲を入れると,すぐに曲は始まった。 さすが合唱部と言うべきか,奈央子の歌はかなり上手かった。ただ今回の歌声は,どちらかと言うと私生活奈央子の方に近かった。 その声にほとんどの男子は昇天し,女子は憧れの目で奈央子を見入った。 曲が終わると同時に大きな拍手。 「では次は副会長の鳴海くんに歌ってもらおう」 奈央子がいたずらな目でこっちを見る。再び生徒からの大きな歓声。 「よっしゃ,歌って見せよう」 ステージに向かい,奈央子からマイクをもらう。 「お疲れさん」 すれ違いさまに声をかける。奈央子は少し笑っただけだった。 こうしてステージに立つと,この広間も見渡せる。奈央子は女子達から歓迎されているようだ。 「さて」 歌ってやろうか。僕の好きな曲の中で,盛り上げに最も最高の曲,●'zのウル○ラソウルを!
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