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「話す前にさぁ、名前教えてくんない?」
確かに名乗ってなかったな
「僕は阪田 証と言います」
「ハイハイ、わかった」
何ですかその反応は…
「あたしの名前はツカサ。絶対に覚えておきなさい。この世界の話に戻るけど、いい?」
やっと聞けるみたいだ
もちろん
「お願いします」
ツカサさんは話し出す
「前提としてこの世には3つの世界がある」
「天国や地獄が本当にあるってことですか?」
僕は疑問を口に出す
「天国や地獄?夢災ノ宮の宗教的概念世界ね。それがあるかどうかはあたしには分からない。あたしが言っているのは‘現ノ宮’、‘夢災ノ宮’、‘無毛ノ宮’のこと」
無毛ノ宮?
また新しい言葉だ
「証…無毛ノ宮と言ってもハゲのことじゃないわよ」
ツカサさんがニヤニヤしながら僕を見る
「そんなこと考えてないですよ!」
ツカサさんの冗談をかき消そうと必要以上に大声になってしまった
「まぁ、そこはいい。とにかく3つの世界があるんだ、この世には。そして今、証がいるこの現ノでは夢災ノでは考えられないようなことが平然と起きる」
確かに
歩けなかった僕が歩けた
「思い当たる節があります」
「だろう?この世界は夢災ノにはない特別なエネルギーがある。あたし達はそれを‘因力(いんりょく)’と呼ぶ」
覚えることがたくさんだな…
「まだ話は終わってないぞ。今から1番大事な所だ。今言った因力は自然の中や身体の中にもあるエネルギーで、このエネルギーを自分の意志で使える人間を‘力者(りきしゃ)’と言う」
「力者の話が1番大事だと言う理由は何ですか?」
「理由は簡単。夢災ノから来た人間は全員、力者になるからだよ!」
ビシッと僕を指差す!
「えー!」
一応リアクションします
よく分からないけど
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